妻が仕事を始めてから加速度的に家庭は崩れていった。
休みの日は途方もなく時間が長い。
子どもたち何してるのかなー。会いたいなー。
考えれば考えるほど心臓が痛くなる・・・はぁ、きつい・・・
さ、今日もやりますか。
~前回の最後~
アンジーとしては「ケンカ後はすぐに仲直りしたい」とはいうが、そうゆう雰囲気など出すわけではないし、話しかけると機嫌が悪い。
この悪循環が、ケンカの度に数日間は必要以上は何も話をしないという形を作っていった。
となりの芝生は青く見える
よく一般的に言われるのは「あの家庭は〇〇で良いよねー」とか「あそこの旦那(奥さん)はほんと素敵な人」とか言うけど、それ意味ないから。
他人(ほかの家庭)と比べて何になるの?
それを言う事で相手がどうなるの?
「はぁー!?だから何!?」となるのか、「そうだよね・・・」と凹むのかのどちらしかないと思う。
となりの芝生が青く見えているのと一緒だよ。
結局はその家庭のいい部分しか見えてないんだもん。
表面的にいい家庭に見えていたって、それぞれの問題は抱えているのが当たり前。
他人から見たら、僕らもいい夫婦でいい家庭と言われていたしね。
大なり小なり、他人が家族になったことでいざこざは起こるもの。
それを互いに許せる部分は許し、補い、どうしていくのか。
ここが一番大切なんじゃないかな。
単に比べたって意味がない。
比べるのであれば、「あの部分がいいから、僕らもこうしていこうね!」とかの前向きなことをしていかなければ、前には進んでいかないと思う。
ケンカと言っても、そんな頻度は高いものではなく、むしろ高くないからこそケンカをするとヒートアップしていったのかもしれないけどね。
ストレス発散という名の浪費
家事・育児って本当にたいへんだと思う。
奥さんって、24時間仕事(家事・育児)だもんね。
そこは僕も理解はしていた。
なので、外食や、休みの日には必ずと言っていいほどどこかに出かけていた。
そして、買い物の頻度がだんだん高くなり、エステにも通うようになった。
もちろん、そこまで裕福なわけではない。
(マンション買ってるし)
それでも、僕はアンジーが喜ぶ顔が本当に大好きだった。
ケンカもしてきたけど、そんなことを繰り返しながら僕らの家庭は帳尻を合わせていたのかもしれない。
アンジーが仕事を始めてから
子ども(アランとエミリー)が生まれてから、家事・育児と頑張ってきたアンジー。
仕事をするにあたって、最初に約束したことがある。
それが、「仕事と家庭の両立」だ。
もちろん一人ですべてこなせと言うわけではない。
僕も協力するけど、母親であることも充分認識し、子どもたちもいるのだから両立するために時間をあまり長くしないこと。休日は仕事をできる限りしないことが条件だった。
そんな約束もし、仕事に出るようになった。
仕事を始めるのは、お金がないという理由もあったけど、アンジーは外に出ることが好きだった。楽しいことや、人と接することが好きだった。
その為、仕事をすることも苦ではなく、逆に嬉しそうだった。
少し気晴らしというかストレス発散になればとも思っていたしね。
妻が仕事をするということは、家事や育児の分担は必須になる。
これは当たり前。
だから僕は、出来る限り助けるようになった。
仕事終わりで疲れていても、アランやエミリーと一緒にお風呂に入る。
そして、一人での食事。
洗い物、洗濯がたまっていれば畳んだり、寝かしつけもやっていた。
朝早く仕事に出る僕にとっては、アランとエミリーと過ごせる貴重な時間だったから。この寝るまでの時間に一日の出来事をお話しして、笑い合い、本を読みながら寝る。
休みの日には、子どもたちを外で遊ばせたりしていた。
いいパパしてるでしょ?
他のパパはどうかわからないけど、最低限助け合っていたと僕は思っている。
でも、仕事を始めたアンジーはだんだん忙しくなっていったんだ。
アンジーの行動がおかしくなってくる
仕事を覚えだし、忙しくなり頼りにされることが多くなっていった。
そりゃ、そうだ。
アンジーは僕が言うのも変だけど、できる人だ。
仕事でもその頭角を少しずつ現し始めたんだと思う。
その結果。
仕事の時間は増え、朝早くから遅くまでするようになり、残業もしばしばあった。
休日出勤もするようになり、「家庭との両立」という当初の約束はだんだん無くなっていった。
そうなるとどうなると思う?
家庭は少しずつ歯車がかみ合わなくなってくるんだ。
お金はたまるかもしれない。
でも、仕事の比重が高くなってくると、まだ幼い子どもたちへ手をかける時間が少なくなる。自分自身仕事で疲れ、イライラも募りケンカや、子どもたちにも当たるようになっていく。もちろん、僕にも・・・。
それでも、出来る限りの分担をしながらやっていった。